2010/11/11

HASSELBLAD POLAROID 100


ハッセル用のポラロイドフィルムバックです。ポラバック100、ポラロイド100(Polaroid 100)、どっちがほんとの製品名か知らんのですが、ハッセルのアクセサリにはこれと80用の2タイプあります。80はフィルムが製造中止なので、今はこっちの100用しか使い物になりません。80/100兼用のポラコンビというフィルムバックもあります。
この先まかり間違って80フィルムが復活したらと思うと、投売り状態の80用ポラバックも手に入れておいた方がワクワク感は楽しめるかも。

で、現在は富士フィルムのフォトラマFP-100(カラー)かFP-3000(白黒)しか一般には入手出来ないインスタントフィルム*ですが、このポラバックにセットして使う方法が良くわからない。フィルム買っても説明書は入ってないし、ハッセル純正のこのポラバックの取説にもロクな絵が載ってない。頼りになるのはネット情報と自分の想像力のみということで、困ってる人も多いと思います。私も最初えらい悩みました。大抵は失敗してる人のブログしか見つからんし、きっちり説明してるサイトがなかなか見つからない。

無ければ作りましょうということで、手順を作りました。初めて使ってみたポラバックですが、一応この流れで成功したので、多分合ってるんでしょう。もし違ってたらコメントよろしくです。

* 他にIMPOSSIBLEが販売してるポラ互換フィルムもありますが、安定供給という意味ではどうかなー。

0. 必要なもの

  • ポラバック(ポラロイド100)・・・¥結構高い
  • カメラとレンズ・・・¥とっても高い
  • 富士フィルム フォトラマ 10枚撮り FP-100またはFP-3000・・・¥2,000前後(FP-3000は¥1,600くらい)
  • 温度計(室温を計る)・・・出来れば正確なもの
  • 時計(現像時間を計る)・・・出来れば秒針のあるもの
  • あくなき探究心と経済力・・・一番難しいかも


1. 開封

FP-100の箱を開けると、遮光用の銀色の袋に包まれたこのカートリッジが入っています。袋を開ける時に、現像液や印画紙を押しつぶさないようにカートリッジの両脇を持ちます。つぶしちゃあかんよ的な絵がカートリッジに描いてありますが、これは外箱にでっかく描くべきでしょう。まずここからして不親切だな富士フィルム。

2. 装填

みんな一番悩まされるのが、このベロです。黒いベロと白いベロ。なんでお前は白と黒なの、出たいの引っ込みたいの、どっちなの、とあれこれ考えても、どこにも書いてません。

でも、何も考えることはありません。このままカポっとポラバックに入れればいいんです。装填前には必ずポラバックに遮光板を付けておくのを忘れずに。

そしてこのまま蓋を閉めるだけ。

装填出来たところ。こんな感じに白ベロも黒ベロも出ています。よく黒ベロを隣の細いスリットを通して出そうとして失敗してる人が多いようです。この時、白ベロが丸まってポラバックの中に挟まれてることもあるので、そこは気をつけてください。

3. 撮影準備

次は撮影するための準備です。装填しただけだと撮れません。
それは、この黒ベロを引き抜くのです。抜くにはちょっときついし、長いので、初めて使う人は、これ抜いてしまってえらいことになるんじゃないか、とドキドキしますが安心して抜いて下さい。すると、「1」と書かれた白い紙が出て来ます。これが1枚目ですよ、という印。
もう分かったと思いますが、この黒い紙は遮光用の紙で、引き抜くとフィルムの感光面が露光窓のガラスの向こうに登場しているわけです。なので、この作業の前にポラバックに遮光板が付いてないとフィルムがパーになってしまいます。

これで撮影準備が出来ました。普通の120/220フィルムの撮影と同じく、ポラバックの遮光板を引き抜いて撮影して下さい。

4. 現像

撮影したら、「1」という白い紙をペリっと引き抜いてください。すると「2」という紙と、隣の細いスリットから別の白いベロが出て来ます。これが撮影済みの印画紙を引っ張り出すベロです。このベロを、極めて一定の速度で、速くもなく遅くもなくヌーっと引いて、印画紙を引っ張り出してください。
スタジオカメラマンっぽくバリっ!と大げさに引き抜きたい人はどうぞやってみてください。私は現像液が飛び散って悲惨なことになるんじゃないかと、怖くて出来ません。また、この引っ張り方は人それぞれ意見があるようで、ヌーでなくシャッとやった方がいいとか色々言われてますが、心情的には一定速度のヌーがいいかなーと思ってます。

放置プレー。印画紙をヌーっと引き抜いてから指定された時間だけ放って置きます。放置時間は印画紙のタブのところに書いてあります。フィルムの外箱にも書いてあります。周囲の温度によって時間が違うので、撮影前に温度計で室温を測っておく必要があります。また待ってる間、ブリンブリン振り回したり手で暖めたりしたら発色傾向の参考にならなくなるので、やめといた方がいいです。

指定時間が経ったら印画紙をペリペリペリとはがして出来上がり。乳剤がフチにたまってるので印画紙につかないように気を付けてください。


あんまりいいサンプルではなかったですが、蛍光灯の室内で絞り2.8、シャッター1/4秒、室温18度、現像3分だとこんな発色でした。このFP-100は長時間露光対応と箱に書いてあるので、シャッター速度と現像時間を調整すれば、もう少しまともな発色が得られるんではないかと思います。

そうそう、1枚目の印画紙を引っこ抜いた今の状態は、すでに2枚目の印画紙が遮光板の向こうでスタンばってるわけで、プラスチッキーなポラバック100ではいくら遮光板をしていても光線漏れが心配です。早めに10枚使い切るようにしましょう。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ありがとうございました!調べてもほとんど情報がなくて。助かりました^^☆

zzox さんのコメント...

お役に立てて良かったです。
デジタルバックは異常なほど高いし、インスタントフィルムにはまだ色んな可能性があると思うので、ポラロイド社がまた復活して色んなフィルム出してくれるといいですね。