2007/08/15

BACCHUS, FUJIGEN, FENDER

完璧主義の性格で、Fenderの大雑把加減に辟易してたところに国産勢の勇のひとつ、BACCHUSと出会う機会があって弾かせてもらいました。
機種は写真のやつ、05G-PLAYER。フラット気味でライトスキャロップ処理の指板、GOTOHロックペグ&トレモロブリッジ、アルダー2pcs、ラッカー塗装と、アメクラアメデラクロクラやC/Sのいいとこ取りみたいな仕様です。

BACCHUSはMOMOSEと同じディバイザーの工場で製造されてるブランドですが、この弾きやすさはFenderには無いですね。いつまで弾いてても疲れない、身体的にストレスの無いギター。どんだけアーミングしても狂わないチューニング。軽いボディ。
だけど・・・・・何かが足りないんです。気持ち良くない。安くて塗装もいい加減なんだけど、もの凄いボディ&ネック鳴りが指と腹に伝わって脳を震わせてくれるとか、P.U.がリアは気に入らないけどフロントのクランチはたまらないとか、そういうどっか琴線をオーバードライブしてくれるところが無いんです。

前にFUJIGENのテレキャスモデルを弾いた時にも少し感じてたんだが、ギターを日本人が作るとこうなるのかな、という気がする。工芸品としての質は良いんですよ。細部まで行き届いたソツのない材、加工、部品、仕上げと、妙なプレミア感の無い適切な価格。まさに安くて良いものを安定して消費者に届けるという物作り優等生ニッポンの製品。
基本的にいいギターなんですよ。だけど何かが足りない。うまく説明できないけれど、味ってやつかな。

同じ機種でも1台1台鳴りが違ったり、塗装の出来が違うので、気に入ったやつを探して出会うという、一期一会の世界がFenderにはあると思います。工業製品として見たら、C/Sやレギュラーラインの上のモデルに何十万払ってもアタリハズレがあるというのは根本的欠陥だが、そこには味がある。結局値段なんだけど。20万以上出しても納得いくやつに出会えないなんてねぇ~。今のFender USAの価格はMaster Buildも含めて全部5~10万下げていいと思うんだけどな。Squierは別ですよ。

0 件のコメント: